日常生活 2011/06/05 ちょっぴり怖い話 そろそと暑い時期になってきたので ここでワリマルが実際に体験したちょっと怖い話。 全くウソはついてないかわりに、特にオチはありません。 ……ある日、いつものように通学のため電車に乗っておりました。 その電車は田舎の町を通っていて、高架の上を走っています。 電車が走ってる間は住宅を見下ろすことができます。 自分は今でもそこから見える人々の生活を密かに見るのが好きです。 工場で働いているおじさん達は朝から準備体操。 友達と喋りながら登校している学生も見かけます。 その日は分厚い雲に覆われて薄暗い天気、大雨でした。 残念ながら電車に乗ってから高架下を見下ろして見ても 最初の方は人通りが少なく、あまり人を見かけませんでした。 人は特に見えず、ただ住宅が並んでいる景色を眺めているだけ。 しばらくするとようやく一人の人が見えました。 小さな一軒家の庭でおじいさんが木の下に立っていました。 この時は特に何も変だと思わなかったのですが その一軒屋は視界から消えていきました。 もう少しすると傘をさしながら道を歩いている人たちが見えてきました。 ようやく人が見え初めて内心喜んでいました。 その人たちの様子を見ていると、雨はかなり激しく、風も強いようです。 ここでさっきのおじいさんを思い出しました。 ただでさえ薄暗い天気なのに明かりもなしで 木の影になった部分で木の方向へ向いて立っていたおじいさん。 木の大きさから到底雨風を防げるような木ではありません。 いったい木の下で何をしていたのでしょうか。 こちらに背中を向けた状態でピッタリ静止していましたが 結局あの雨風のなかで何をしていたのか未だに解りません。